文字書きとはいえない

小説を書き上げるまでの記録

特大ブーメランになって帰ってきた。

小説は、書けていない。



嘘だ。「書いてない」が正しい。

まぁ、破ったところで何のペナルティもないんだし、そもそも「約束」ですらないんだからこんなものだ。


書きもしないくせに、あらすじばかり考えている。仕事してる時間以外はいつも何かしら創作のことを考えている気がする。

おかげで、小説を読んでも全く頭に入らないし、感情移入もできないし、何なら小説を読むことすら「義務」になりつつある。最悪だ。


支部Twitterも完全に削除してしまえば楽なんだって知ってる。そうやって、やめていった彼女も当時同じことを言ってたから。


「一日中、創作のことを考えることに疲れました。書けもしないのに」


あのとき、確かあたしは何か励ましのようなことを言ったと思う。

その頃のあたしにはもう、彼女の気持ちがわかっていたのに、わかっていて、励ましたのだ。

とても、残酷なことをした。


彼女の気持ちを知っていたからこそ、

それを利用して、あたしは自分の承認欲求を満たしたのだ。

「また、帰ってきてくださいね。ずっと待ってます。あなたの作品、大好きだから。でも、どうか無理はしないで」


今よりはまだ書けていた頃だった。

残酷で最低なことをした。