文字書きとはいえない

小説を書き上げるまでの記録

読み耽る。

商業BL…とはいわないかもしれないけれど、そういう類の小説を読んでいる。


昔、まだBL小説は一部の特殊な雑誌と二次創作物くらいしかなかったころ、ある作家の作品にハマって買い漁って読んでいた。

彼女の本は、たぶん150冊以上は持っている。今も、あたしにとってはバイブルだ。良くも悪くも、あたしの性格や人生に大きく影響を与えた作品たちだった。


もともと、商業BLが好きではないこともあって、それ以来、そういう作家にも、作品にも出会っていなかった。

なのに今、またその時の気持ちが蘇っている。まだ、自分の中にこんなに高揚できる心の部分があったことが嬉しい。


苦しくて切ない。

とても人間臭くて心を抉られるのに、同時に泥の中で咲く花のように、そこだけは穢れのない美しい世界。純粋だからこそ、苦しくて切ない。

そうだった。

あたしにとってのBLはこういう世界だ。


辛いのに、続きを読みたくて仕方ない。彼らがどんな選択を選ぶのか見届けなくては、と、その一心でページをめくる。


また、神様に巡り会えたのかもしれない。