低いと見せかけて実は恐ろしく高い。
ワクチンの副反応がなかなか治らなくて、仕事を休ませてもらった。
お昼前から急激に身体が楽になって、38℃以上あった熱もあっという間にさがって平熱になった。
熱の代わりに仕事を休んだ罪悪感がふつふつと湧いてきて、せっかく休ませてもらったんだし有意義に過ごさなければと思ってたのに、映画を一本観て、母親とくだらない電話を2時間しただけだった。
映画はともかく、母親との2時間の電話。これが本当にもったいなかった。腹立たしい。こんなことに大事な時間をなぜ使ってしまったんだろう。
あたしは、母親に似ている。
自分の生い立ちや環境、出来の悪さを卑下するくせに、本心はそんなこと思ってない。
言葉の端々から滲み出す自己肯定感、自尊心の高さ。まるで、自分を見てるようでイライラする。
彼女みたいに言わないように気をつけよう。血は争えない。気を抜いたら、すぐに引き摺り込まれてしまう。親に言う言葉じゃないけど、人の振り見て我が振り直せ、だ。
そう思えば、2時間の電話も無駄じゃなかったかもしれない。
でも、しばらく電話しないけど。
壁打ちアカウント。
ワンドロに挑戦した。無駄に文字数が増えて、話がとっ散らかっててどうしようもない出来だった。もちろん、Twitterにはあげていない。前回に引き続きお蔵入りになるんだと思う。
支部とTwitterのアカウント、消してしまえば楽になるんだろうな。特に支部。何年も前に投稿した昔の作品がまだあそこにあるから、未だにブクマ数を見に行ってしまうし、まだ「書き手側」にいるような気がしてしまうんだ。
縋ってしまうのは、あそこがまだあるからだ。
もうずっと前から考えていたんだけれど、アカウント消してまったく別のアカウント作って、ワンドロだけ投稿したい。
ワンドロはタグがある分、フォロワーいなくても何人かの目には止まるだろうし、どうせ今のアカウントのフォロワーさんも半分以上がもう稼働してないアカウントだし。
数少ない相互フォローの書き手さんたちも、ROM専さんたちにも、最近はまったく反応されなくなったし。
それなら、アカウント変えて壁打ちになったほうが気楽だ。晒し者にならなくてすむ。
今回のワンドロ。新しいアカウント作って投稿してみようかな。誰も読まなくてあたりまえだし、反応ゼロでも恥ずかしくないし。
あたしの見たい推しは、きっと誰も見たくない。
仕事前の1時間チャレンジを地味に続けているのだけれど、お話の展開に無理が出てきた。
攻めくんに押されまくって付き合い始めた受けくん。どんどん惹かれてしまって、いつか自分がなくなってしまうんじゃないかって怖くなっていた頃、とうとうそういう雰囲気に。
いいところまでいくんだけど、最後の最後で自分勝手な言い訳で、受けくんは攻めくんを拒絶してしまう。
あーーーー!めんどくさい。
これって、かまってちゃんなんじゃないの?!
その上、自分から手酷く拒絶したくせに、攻めくんが志望校変えたり、モブと噂になったりしたら落ち込んだり嫉妬したり。
最低じゃねぇか。
あたしは、迷ってる推しを見るのが好きだ。あたしの解釈では、推しはある意味優等生で(学校の成績とかそういうんじゃない)、何をするにも「理由」を見つけようとしてしまうんですよ。「感情」だけで突っ走ることができないんですよ。
で、ウダウダ悩んでる受けくんを、感情のままに行動することしか知らない攻めくんが、とうとう落としたわけですけど、案の定、受けくんは、不要な心配をして迷ってしまうわけで。
要するに、
「どこまでも自分勝手な受けくんを、攻めくんがそれでも好きだと言い続けて、なんやかんやあって最終的には受けくんの迷いが払拭されるところ」
が見たいし、書きたいのですよ!
でもさ、こんなの誰が読みたいんだ。ただの、煮え切らないかまってちゃんやん
モチベーションは誰も与えてくれない。
昔は文章を書くのが好きだった。
感想文とか課題とかではなく、詩とか散文とか。そういうものを書くのが好きだった。もちろん、小説もそのひとつだったから、その頃は一日中パソコンの前に座って何かしら文章を書いていた。
小説を書きながら、書きかけの小説を放り投げて思いついた詩を書いた。あの短い文章たちは、今もサーバーに残してある。きっと、読み返したら羞恥心でざわざわと背中に何か這うような気持ち悪さを感じるんだと思うけれど、同時に、感心すると思う。
「よく、こんなの書けたね」って。
その頃の文章は書こうと思って書いたものではなく、気づけば書いていたものだから、扱いはとてもぞんざいで、タイトルさえつけなかった。代わりに「P●●番」的な連番をつけていたものだから、読み返す時ときに大変だ。どれがどの詩なのかわからなくなってしまう。
今更ながら、タイトルをつけようかな。
あの頃みたいに、自分のパソコンの外に出すつもりのない小説なら、もう少し書けるんだろうか。
まったく書けない。
小説書くの本当に難しい。
考えれば考えるほどわからなくなってしまう。一人称で書いているのに、主人公の見たままそのものすら、どう書けばいいのかわからない。
楽しいと思えないなんて、向いてない以外のなにものでもない。
さっさと諦めろ。もう、無理だって。
特大ブーメランになって帰ってきた。
小説は、書けていない。
嘘だ。「書いてない」が正しい。
まぁ、破ったところで何のペナルティもないんだし、そもそも「約束」ですらないんだからこんなものだ。
書きもしないくせに、あらすじばかり考えている。仕事してる時間以外はいつも何かしら創作のことを考えている気がする。
おかげで、小説を読んでも全く頭に入らないし、感情移入もできないし、何なら小説を読むことすら「義務」になりつつある。最悪だ。
支部もTwitterも完全に削除してしまえば楽なんだって知ってる。そうやって、やめていった彼女も当時同じことを言ってたから。
「一日中、創作のことを考えることに疲れました。書けもしないのに」
あのとき、確かあたしは何か励ましのようなことを言ったと思う。
その頃のあたしにはもう、彼女の気持ちがわかっていたのに、わかっていて、励ましたのだ。
とても、残酷なことをした。
彼女の気持ちを知っていたからこそ、
それを利用して、あたしは自分の承認欲求を満たしたのだ。
「また、帰ってきてくださいね。ずっと待ってます。あなたの作品、大好きだから。でも、どうか無理はしないで」
今よりはまだ書けていた頃だった。
残酷で最低なことをした。